アートな旅※ほうろう※

パピプベップ

2010年06月03日 16:19

アートなお散歩ほうろう

物語を探す旅

桜町通りから楠湯通りへ
秋葉通りのたいやき屋さんの横の通り、
「桜町通り」は昔ながらの商店や飲食店が軒を連ねる通り。
桜町通りの入口には飲み湯があります。

さっそく飲み湯をひとくち口に含むと。。。
鉄分が多そうな味!身体によさそうです。








飲み湯の隣の看板に書かれているように、かつての旅行者も、
ここでのどを潤したのでしょうか。
ほうろう看板の隣でエプロン屋さんを営むお母さんにお話を聞いてみました。



「このほうろう看板ができてから、看板の番号を確かめたり
写真を撮ったりと、道往く人が足を止める姿をよく見かけるよ。
看板のある場所は、昔は公衆電話があってね。
もっと飲み湯の近くに設置したかったろうに場所がなかったんやね・・・。」





ところで、「桜町通り」っていう通り名についてお伺いします。
昔はこの通りには桜の木があったのですか?


「桜町通りの桜は、花の桜じゃないのよ。この辺が花街でにぎやかだったから。
昔は、郵便も桜町通りで届いていたんよ。」

ずいぶん色っぽい名前だったのですね。
かつての賑わいが目に浮かぶようです。
飲食店が建ち並んでいるのもそのころの名残でしょうか。

お母さんにお別れを告げ、桜町通りを歩いていると、素敵なガラスの器が飾られたショーウインドウ。
その角を曲がった「楠湯通り」にもほうろう看板はありました。


ここが花街だった頃は・・・・。
看板の設置された建物もずいぶん古い佇まい。ここもかつては貸間旅館を営んでいたのだとか。
楠湯通りで偶然出会った60代のおじさまと、看板の前で立ち話。





















「高校生まではこの近辺に住んでいました。両親はもういませんが兄弟がいるので、
時々実家に顔を出しています。今は人通りが少なくて寂しいけど、昔は人がいっぱいで、
歩くだけでも大変。当時に比べたら、今は100分の1。進駐軍の音楽喫茶や飲み屋など、
おもしろそうなところが沢山あって賑やかやったなあ。」





「今空き地になっている楠温泉跡地の横には、大きな楠があって。
子どもの頃は、よくよじ登って遊んだ。」

突然話しかけたにもかかわらず、おじさまは目を輝かせながら、語ってくださいました。



次回は、おじさまの子どもの頃の思い出の場所、楠温泉を尋ねてみます。
これからも、いろんな人に出会って、物語を集めながら看板を探す旅は続きます。
旅の途中でパピプなアート記者に出会ったら、どうぞみなさまご協力下さいね。


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